初版 ぼく語辞典

朝が来るほんの少し前のお話

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たまの早起きをした12月21日。僕の部屋。

 

学生寮から出てみれば、街灯下に友一人。

彼女が見つめている先は、太陽昇る方角・東。

 

 

学生寮から出てみれば、宇宙の下に友一人

    地球は色を取り戻す少し前

       ヨーロッパの夜は長い

      ラトビアも然り

       リガも然り

         学生寮

         街灯の下

            友1人

          雪道

                              地

          

たまの早起きをした12月21日。

午前は8時30分。日が昇る29分前。

地表が色を少しずつ取り戻している時間。風景が帰ってくる時間。

日常風景は、夜明け前の深い色の力で一変させられてしまいます。

それは悪い変化じゃない。1日の始まりに自分を重ねて、何かが起こるかもという無根拠な期待も湧き起こす色。

 

地表が色を少しずつ取り戻している時間。風景が帰ってくる時間。

宇宙の中のリガは、リガとしてのリガに戻ろうとしています。

その狭間。グラデーションの中に僕らはいる。いい感じ。

 

太陽が昇る少し前。早起き直後のふわふわした時間のお話でした。